愛と平和への道

魂の輝きを目指すブログです。

戦場でドイツ人の歌うサイレントナイトに伴奏をつけたフランス軍

 みなさんごきげんよう(^-^)

 戦場のアリアという映画をご存知でしょうか?2005年のフランス・ドイツ・イギリス合作映画で、第一次大戦のクリスマスイヴの夜に起こった実話に基づいて作られた映画です。

 1914年、フランス北部のデルソー。フランスとスコットランドの連合軍vsドイツ軍が、ほんの百メートル程度の距離にあるお互いの壕でにらみ合いが続く日々。そしてクリスマスイヴの夜。ドイツのテノール歌手が、その壕でクリスマスの歌を歌ったところ、なんと、フランス側が伴奏を入れるというハプニング(映画ではスコットランド人がバグパイプで呼応していました)が生じ、喜びのうちにそのテノール歌手がその場でお礼に向かったことから、現場の首脳会談 → 停戦となり、皆が壕から姿を現し、さっきまで戦場だったところで、愛する人の写真を見せ合ったり、お互い持っているチョコレートやシャンパンを交換してお祝いしたり、次の日にはサッカーをしたりという交流が行われたそうなのです。また、そのままになっていた遺体を埋めて弔う時間も設けたということもあったそうです。終戦後も引き続き交流した人もいたそうです。

 本当は、そのまま戦争が終わってくれたなら良かったのですけれど、その後、1918年の終戦を迎えるまで、そういうことは二度と起こらなかったそうです。停戦を行った人たちに、締め付けやペナルティが処されたからかもしれません。

 それでも、そこに、平和を求める素直な人間の姿が垣間見えて、何かを感じずにはいられません。会ったこともない人を恨むことなど出来るはずもないのに、戦争とは本当に愚かな行為です。しかし、今の20才くらいの人は、もし戦争が起きたら徴兵される前に逃げると言います。国が決めても、誰も賛同しなければ、戦いようもないことですから、それが良いのかもしれません。主権者は国民ひとり一人。人を殺さない権利を主張したいものですね。

 話を戻しましょう。映画では、アレンジされて女性のソプラノ歌手も登場します。夫であるそのテノール歌手に会いたい一心で、皇太子の許可をとりつけて、皇太子のためにクリスマスコンサートを開き、数か月ぶりにともに歌います。テノール歌手は数か月も戦地で兵士として過酷な日々を過ごしていたわけで、歌うことに不安を覚えるのですが、妻の歌声を聞くうちに、勘と歌う喜びを取り戻していく様子が描かれています。そして、戦地に戻ってそこで歌うことを決心するんですね。

 西洋において、クリスマスイブということが、大きく影響したことは確かでしょう。けれども、それでも、歌が本来の人間の気持ちを呼び覚ます力があることを、強く感じざるをえません。

 11月6日のリサイタルでは、歌手の二人がそのクリスマスコンサートで歌った歌をご披露いたします。

 命の終わりのとき、目に映るのがあなたなら、幸せに逝くことが出来る。という歌詞となっていて、映画の中では、離れ離れになって不安で仕方なかった、どうしても夫に会いたかったソプラノ歌手アンの正直な気持ちが込められている歌でもあると思います。

  曲自体は、バッハ以前の美しい古典曲です。ただ純粋に人を愛する気持ちが、古典の崇高なメロディによって際立つ美しい歌です。

 ちなみに、バッハが愛する奥さんのためのカスタマイズ音楽集を作った時に、この曲を入れているそうです。それで、ときに作曲者がバッハだと誤解されることがありますが、作曲者は、シュテルツェルです。

 熱い気持ちを、冷静な古典のメロディで表現するというコントラストを、ご期待ください。

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